概要


◎まちづくりとPFIソフトインフラ公共事業

生産性、すなわち「効率的」な事業運営を戦後のわが国は得意としてきました。
また、秩序と繁栄は、勤勉な国民性とともに、行政主導の政策経済システムが牽引車となっていました。
しかしながら、グローバル化が急速に進展するにあたり、市民ならびに地域住民を取り巻く環境・ニーズにも変化が生じ、個性の多様化、生活様式の変化等、価値観の変化は、公共事業(住民サービス等)にも柔軟性・満足度、すなわち「効果的」な行政サービスを望む意識へと影響を与えております。
現代では、全ての人々が万遍なく満足する公共事業は成立し得なくなってきております。
そこで、社会の潤滑油となる草の根の事業、「ソフトインフラ」の充実が急がれます。
ハードに対するソフト、モノに対するサービス、有形に対する無形、これら形になりにくい分野は従来より民間企業が牽引車となってきました。
また、民間企業も市場原理による競争の中、社会とともに発展し顧客に支持される経営理念、すなわち「企業の社会性」の意識が再確認されつつあり、グローバル企業をはじめとして様々な企業に明確な理念が芽生え始めていると感じられます。
日本ソフトインフラ研究センターは、NPO(特定非営利活動法人)として、公共事業の分野にそれら民間の優れたノウハウ・経営資源等が導入できると考え、民間の顧客満足度経営と住民満足度が重視される社会資本整備とのベクトルを一致させることにより官民間の有効なパートナーシップを構築し、効率的かつ効果的な行政サービスの提供について研究します。
また、民活による社会資本整備等の公共事業では、事業者の経営理念が反映されると考えております。
特に、ソフトインフラのように小規模な生活系住民サービスでは、さらに経営者の考え方が顕著に現れると想像できます。
そこで着目すべきは、地域に根ざし、運営が明確であるNPOです。
民間のうちよりグローバルスタンダードな手法であるPFIとNPOの可能性を探求し、社会全体でまちづくりを考える意識向上に寄与し、後世に胸を張れる公益的社会システム構築に結実させる一助になりたいと考えております。
知恵の時代にソフトのインフラを充実させ、住民満足度向上、経済振興、社会秩序の回復及び発展を願っております。